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前座、古今亭凡渡

関東平野をふらふらしてます。古いものに憧れたり最新のモノが好きだったり。たまにものを言います。

【ロビタ】火の鳥の最高傑作は間違いなく復活編【人間】

f:id:bond-kokontey-bond:20160718010211j:plain画像元 - 火の鳥 : 超定番マンガ!死ぬまでに読んでおきたい有名な漫画 - NAVER まとめ

 

ちょっと長編になりそうなので

今回は目次分けさせていただきます(笑)

目次
『火の鳥』全編振り返り
『復活編』あらすじ 生還・変貌
『復活編』あらすじ 火の鳥
『復活編』あらすじ 逃避行
『復活編』あらすじ ロビタ
 軸となる3人
 ロビタとは
 人間の定義とは
 ロビタが人間である理由
 色んなロビタの解釈
 ロビタ愛

 

 

火の鳥』全編振り返り

全部で11編に分かれている火の鳥 

時系列順に並べるとこう、わかりやすい説明つけます

  1. 黎明編⇒卑弥呼が出てきて、猿田彦が蜂に刺されまくるヤツ
  2. 大和編⇒アホな王が古墳つくって息子を生き埋めにするヤツ
  3. 鳳凰編⇒吉備真備とかでてきて、我王と茜丸が鬼瓦作り勝負するヤツ
  4. 乱世編⇒源平合戦、おぶうが可愛くて哀れなヤツ
  5. 異形編⇒八百比丘尼が永遠の時の中で百鬼夜行を癒し続けるヤツ
  6. 太陽編⇒未来と過去を行ったり来たり、ケモナー歓喜のヤツ
  7. 生命編⇒クローン人間の殺人ショー企画して後悔するヤツ
  8. 望郷編⇒ロミを中心に進む物語、異様に火の鳥が協力的なヤツ
  9. 復活編⇒ロビタの物語、ぶっちゃけ一番火の鳥関係ないヤツ
  10. 宇宙編⇒宇宙を漂流しながら死んだ牧村の秘密を知るヤツ
  11. 未来編⇒地下に逃げ込んでコンピュータにすべてを任せた人の末路

 

という風に、約3200年程度の人類の歴史を書いています。

しかし単行本では、時系列純ではなく振子のように進むんですねぇ

1.黎明⇒11.未来⇒2.大和⇒10.宇宙⇒3.鳳凰⇒9.復活⇒4.乱世⇒8.望郷⇒5.異形⇒7.生命⇒6.太陽 

といった感じ

 

実は、最後の終息は『現代編』ということになっており

手塚先生は「自分の魂が肉体から解放されるときこそ現代編」

つまり未来がなく、それ以前はすべて過去のその時だけが現代

という、天才っぽすぎるエピソードも

角川の担当者からは、「それじゃ描けないでしょ(笑)」と一蹴

 

『復活編』あらすじ 生還・変貌

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エアカーから転落死するレオナ

しかし人類の技術発展はピークに達しており

レオナは半分以上を人工の体とし蘇ります

 

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しかし、蘇ったレオナにとって

人間はもちろん、動植物などの有機物がすべて

土くれなどのガラクタに見えてしまいます

 

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そして絶望するレオナの前に現れる

瑞々しく麗しい美女、彼女がチヒロです

しかし彼女は労働用のロボットでした

 

レオナは猛アタックをするも、企業の所有物である彼女は

機密情報から譲ってもらうことも買取ることも駄目なのです

 

チヒロもロボットですが、不条理な恋心を抱き

その様はまるで恋に落ちてしまった人間そのもの

 

チヒロとレオナは共に、清流せせらぐ野原に見える

溶鉱炉の前で愛を誓いあうのです

『復活編』あらすじ 火の鳥

レオナはあるとき、自身の死に疑問を抱きます

エアカーでの事故現場から犯人を特定し

自身の敵の元へ向かい、左腕と引き換えに殺害

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犯人である謎のインディアンの家へ向かうと

光り輝く、謎の尾羽を発見。

傷にあてがうと不思議と痛みが和らぎます

 

そこで『フェニックス』の存在を知り

その鳥ならば自身の死の謎を知っていると判断

そして来る日も来る日もそこに食らいつき

いよいよフェニックスに遭遇します

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フェニックスはレオナの過去を彼に教えました

『レオナはフェニックスを殺害し、不老不死を得るその生き血を求めた。そしてレオナはフェニックスの血を拭いた布を手に入れていた。』

 

なるほど、自分に群がる人々はそういうことか

それで自分も死の淵から蘇らされたのかと納得

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永遠の命に意味を見いだせない彼は

その布を火にくべて、灰にしてしまいます

『復活編』あらすじ 逃避行

体を半分以上が人工物であり

生物が生物に見えず、無機物になりたいと望むレオナ

死の疑問から解放された後も、絶望に明け暮れます

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そして、愛を誓い合ったレオナとチヒロは

誰にも目の届かないところへ駆け落ちをします

 

しかし、雪山でエアカーが故障してしまったため

このままではレオナは凍死してしまいます

人工物でありながら、生身の人間の証拠でした

チヒロはそんな彼を、命と引き換えに救います

 

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レオナは人身売買を生業とする密輸団に命を拾われ

自由とチヒロを彼らに奪われてしまうのです

 

しかし、密輸団のボスはレオナに恋をしてしまいます

宇宙を転々とし商売をしていた彼女の先は短く

断固としてチヒロから離れぬ彼とひとつになることを望みます

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『復活編』あらすじ ロビタ

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レオナは最後の願いとして

『身体はボスに譲るから、心はチヒロとひとつになりたい』

と望みました、そして死の淵を彷徨いながら

一つの体でチヒロと再会し、一つの命になるのです

 

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こうして生まれた存在がロビタ

最初はレオナの人格もハッキリとしていましたが

次第に記憶は薄れ、一つのロボットとなります

 

一方、密輸団のボスは、レオナの身体に拒否反応を示し

苦痛のあまり暴挙に走りました。

部下を撃ち、自分を撃ち、すべてを破壊してしまいます。

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ロボットの身体を得ていたロビタは助かり

ある家庭で拾われ、大事にされ、その命を全うします

最期にロビタは製品として複製され、世界中で愛されるのです

 

軸となる3人

 メインはこの2人、レオナとチヒロ

f:id:bond-kokontey-bond:20160718011100j:plain画像元 - すそ洗い

 

と、思いきやこのロボット・・・?

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画像元 - ロビタbot|Twitter

 

人間でした

 

実際のことを言えば上の画像のチヒロもロボット

チヒロ型61298号という事務処理専用の労働機械でしたよね

 

しかしこのチヒロ、ロボットとは思えない行動をとるのです

なんたって、こんな場面もうかがえますから

f:id:bond-kokontey-bond:20160718012510j:plain画像元 - ロボットは超美人だった。 ( その他テーマパーク ) - アトム大好き団塊オヤジの部屋 - Yahoo!ブログ

 

この後にチヒロはこんなことを言っています

「私の頭脳に不条理な再生出力が発生して停滞しています

・・・消去不可能です・・・作業が停滞します・・・ああ・・・」

そして浮かび上がるレオナの顔

 

みなさんもこんな経験ありませんか?

辛くて痛くて苦しくて不条理で相手の顔が消えなくて作業が停滞する

そう、です

かんっっっっっっっっっぜんなる恋!!

 

有機物が土くれやガラクタに見えてしまうレオは

ロボットの彼女が瑞々しい美女に見えてしまい

熱烈な猛アタックの結果がこれ

 

その後、駆け落ちした彼らは雪山で遭難してしまい

凍え死にそうなレオナを助けるためスクラップになる彼女

 

まぁ、詳しいことは本編をご覧ください(笑)

 

ロビタとは

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8巻の表紙であるロビタさん

非常に印象的というか、象徴的なカバーとなってます

 

ズバリ、ロビタの正体はレオナとチヒロの集合体

故にロボットでありながら、人間でもあるのです

 

「はい」「YES」「Ja」「Oui」「Si」「是」「」(すべて了承の意)

これしか言わないロボットのはずが、「しかし・・・」というのです

それを魅力とするか欠陥とするかは置いといて、ご覧ください

f:id:bond-kokontey-bond:20160718014710j:plain画像元 - apostrophe’Sが足りない。 諦めない心、挫けない心、めげない心。

 

右下の落ちそうなやつとかめっちゃかわいくないですか(笑)

そして年をとってぼんやり遠くを見つめるロビタ、完全に人間です

 

人間の定義とは

まずは人間の定義をハッキリさせておきましょう

人類は常に『人間とは何か』を悩み、現在も答えは出ていません

手塚先生は、そういった部分にもメスを叩き込んだんでしょう

 

古くは旧約聖書の時代まで遡ります

 「我々にかたどり、我々に似せて、人をつくろう。そして海の魚、空の鳥、家畜、地の獣、地を這うもの全てを支配させよう」

神はご自分にかたどって人を創造された。神にかたどって創造された。男と女に創造された。

— (創世記 I章26-27)

創造者に似たデザインであり、人以外のものを支配するモノ

が人間という解釈でいいのでしょうか。

であるとするならば、ロビタは人ではないでしょう

 

次いでは古代ギリシアの時代

人間とは自己の自然本性の完成をめざして努力しつつ、ポリス的共同体(=《善く生きること》を目指す人同士の共同体)をつくることで完成に至る、という(他の動物には見られない)独特の自然本性を有する動物である

アリストテレス

自分自身も皆も力を合わせて良い社会を作ろうとする本能を持つ動物

を人と主張しているのだと思います。

であるとするならば、ロビタは人ではないでしょう

 

次いで近代では

精神の働きという点であらゆる存在に対して秀でているという考え方から「万物の霊長」とさかんに呼ばれた

出典 - 人間| Wikipedia

精神が働き、あらゆる存在より優れた生物を霊長と呼んだ

Wikipediaを読んでるんですが、こんなにハッキリしない主張もないですね(笑)

もう、こんなことをロビタに当てはめるのも手間です

 

最新の状態ではこういわれています

人間の学名は「ホモ・サピエンス Homo sapiens」(知恵のあるヒトの意)で、やはり言語文化などの(生物学的存在以上に多くの)側面を備えているとされている[16]。この学名と同時に作られた名に「ホモ・エレクトゥス(直立するヒト)」「ホモ・ハビリス(器用なヒト)」(以上は生物学用語)というのがあり、後に社会面から捉えられた「ホモ・○○○(〜するヒト)」といった造語の元となった。遊びに目を留めたホイジンガの「ホモ・ルーデンスといった表現はその典型である

出典 - 人間| Wikipedia

もう、ドンドンごちゃついてますね

でも、生物学上の話をしだしたら明らかにロビタは人じゃないです(笑)

 

ロビタが人間である理由

ロビタが自分を人間だと主張する根拠はこれらです

  • 人に刃向かえる
  • 人を攻撃できる
  • 人を殺せる
  • 自殺ができる

先ほども言いましたがロビタは

「しかし・・・」という言葉を発することができます

自らの考えと意思をもって、人に反対することができるのです

 

そして人を攻撃できます

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チャンバラ遊びの一環ではありますが、ロボットはこういうことができないんです。

 

というのも

アイザック・アシモフのいうロボット工学三原則にこう書かれているのです

 

  1. 第一条
    ロボットは人間に危害を加えてはならない。
    また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
  2. 第二条
    ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。
    ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
  3. 第三条
    ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。

2058年の「ロボット工学ハンドブック」第56版 、『われはロボット』より。

 

そしてなにより、ロビタは人を殺せます。

感情で人を殺しました。三原則の一条と二条を完全に無視した殺人です。

自分の力で殺すことはできませんでしたが

’’この後、主人に抱きつく別ロボットの燃料を中途半端にし、そのまま窒息死させる’’

という手段で殺人を犯すことができました、その後の主張がこちら

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そして自殺です

ロビタは『1人のロビタが死ぬとき、すべてのロビタは死ぬ』といい

同胞が融解処分されたことをきっかけに全員が溶鉱炉に身投げしました

 

実際、イルカや熊や犬など様々な動物が自殺を図っています

ですが彼らは、苦痛や生存理由をなくしたことを理由としています

 

しかし、ロビタの自殺に意味はないのです

1人のロビタが死んでほかのロビタが苦痛を感じることはないでしょう

ですが1人のロビタから分かれた彼らは無に還ることを目的としています

 

言い方は悪いかもしれませんが

こんなに馬鹿らしい自殺は存在しません

 

こんなことができるのは人だけでしょう

 

色んなロビタの解釈

ロビタについて調べていると、様々な解釈を伺うことができました。

まずはWikipedia

 ロビタ初出は「未来編」。同時代には人間、あるいは自然動物と何ら変わらぬ外見のロボットも存在するが、ロビタは二本指で、足もなく臀部で滑って移動するなど、構造は非常に単純で「旧式ロボット」とされるが、まるで人間のように感情がこもった会話をし、猿田博士にしばしば諫言するなど、ロボットらしく無い行動を取る。猿田脱出用のロケット整備をしていたところ、ロックにロケットを貸すよう脅迫され、断ったところ銃で破壊されてしまう。「復活編」において、その誕生と理由が描写される。主人公のレオナとチヒロが結ばれて誕生したロボット。電子頭脳が大きくなりすぎて重心が頭部に偏ってしまったためバランスが悪く、二足歩行を断念し両脚は取り外され、「摩擦よけの車」と表現される臀部のベアリングで滑るように動く事となった。一方でレオナの精神と記憶を受け継いだ為、普通のロボットと違い人間臭い感情を持つ。稼動限界の後に業者が引き取って、その構造を模して記憶をコピーした物が量産される。その後、技術の発展でより精巧なロボット(ロビタや前身のチヒロと違い、人間に極めて近い構造)が作られても、ロビタはその人間臭い感情によって多くの人間に好まれ数世紀に亘って量産される。その一方でロボットを人間の道具と考える人間にとっては極めて不快な存在でもあった。31世紀頃、ある子供が親や家政婦よりも懐いているロビタに会いに放射能農場に迷い込んだために死亡。ロビタが殺したという冤罪を受けるが、数十年間裁判を繰り返しついに、裁判官が個体ナンバーを特定できなかったという理由から、事件発生時に農場で働いていたロビタ全員が溶解処分される。同胞をそのような形で失った世界中のロビタは集団自決を行い、稼動可能な物は全て溶鉱炉に身を投じる。しかし月面にいて集団自決に参加できず、エネルギー切れによる自決を選んだ最後の一体のロビタは、35世紀に猿田博士に救助され、「未来編」へとつながる。

出典 - 火の鳥 (漫画)|Wikipedia

長っ!

 

じゃあ、アンサイクロペディアを見てみましょう

 「復活編」にてロボット萌え属性を持つ主人公のレオナとロボットのチヒロが合体して誕生したロボ。

ロボ子萌えな男子達の理想形態であるといえる。

出典 - 火の鳥|アンサイクロペディア

 短っ!

 

一番感動したのは、こちら

人だといってくれています

 

復活編を愛してるっていうか、ロビタ愛がハンパない

ペッパー君もいつか

ロビタみたいになってほしいです

うちもロビタ1台欲しい

そんな人がボク以外にも居るようです

 

でも昔は宇宙編が好きだったので、いつかは変わるかも…

とにかく、あの不条理な漫画を僕は愛してます.